【バレーボール】ミカサとモルテンの違いってなに？ それぞれの特徴とは？

バレーボールで使用するボールのメーカーといえば、みなさん思い浮かぶのは「ミカサ」と「モルテン」なのではないでしょうか。

何気なく使っているこの 2 つのメーカーですが、それぞれの特徴について皆さんご存じでしょうか？
また、どの試合にどちらのメーカーが試合球に採用されているのでしょうか？

ミカサ (MIKASA)

会社概要

1917 年創業の日本の会社です。

ミカサはゴムを活かした工業用品部門と各種競技用ボールとスポーツグッズを製造するスポーツ用品部門の 2 つの事業を軸に企業展開している会社です。

会社の歴史

もともとはゴム製品を取り扱う会社で、ゴム草履などを製造していました。

1950 年から本格的にバレーボールの製造を始め、1964 年の東京オリンピックにおいて、ミカサバレーボールが採用されるようになりました。

1998 年、バレーボール世界選手権において、ミカサのカラーバレーボールが公式試合球として初採用されました。そこから、数回改良を重ねて今に至ります。

コンセプト

世界のトップアスリートから子供まで、「もっとスポーツは楽しめる」をコンセプトとして掲げています。

ボールの特徴

現在のボールは、2019 年の世界選手権からデビューした「V200W」です。

まずは、2 色 (黄・青) の均一に配置された斬新な 18 枚の特殊形状パネル。これによって、試合中でもボールの動きがよく見え、観客もスピーディーなボールの動きを楽しみことができます。

続いて、「2 重クッション構造」をもつ新人工皮革。これによって、レシーブ時などの衝撃吸収力が高くなっています。そして、表皮が汗を吸収しないのでボールが重くならないといった利点もあります。

また、ボール表面のナノ・バルーンシリカコーティング加工によって、汗がついても競技中のボールの滑りを抑制します

最後に、ボール表面に施した凹加工（ディンプル）と微細シボ 2 種類のマルチパターン構造。これによって、ボールを打ち込んだ際に生じやすいブレが少なくなり、ボールのコントロール性が高くなっています。

モルテン (Molten)

会社概要

1958 年創業の日本の会社です。

スポーツ用品事業、自動車部品事業、医療・福祉機器事業、マリン用品・産業用品事業の 4 つを軸に企業展開している会社です。

会社の歴史

創設翌年の 1959 年にはスポーツ事業に参入し、1960 年に日本バレーボール協会より検定球として認められました。また、1969 年には国際バレーボール連盟より公式球として認められました。

コンセプト

モルテンは「For the real game」すなわち、「完璧なボールとスポーツエキップメントによってプレーヤーのパフォーマンスと意志が 100％ 発揮される時、そこに本物のゲームが実現する。」をブランドの約束として掲げています。

ボールの特徴

現在は、「フリスタテック 5000」というボールです。

まずは、モルテンオリジナルの 3 色カラーパターン（白・赤・緑）。最高明度の白は、照明の安定しない体育館でもプレイヤーがボールを捉えやすく、同明度の赤と緑は回転時のボールの動きをなめらかに見せるのと同時に、視認性も高いのが特徴です。

続いて、フリスタテックバレーボールの皮革表面に配置した「六角突起」。ボールに接する空気の乱れを抑制し、飛行軌道を安定させます。そのため、サーブ落下点のばらつきが低減されています。

最後に、フレーム内にそれぞれ流線形パネルを採用。これによって、ボールの回転が更になめらかに見えるようになっています。

どちらのメーカーが試合で使われるの？

国内試合

V.LEAGUE 以外の国内の試合 (天皇杯・皇后杯や春高 etc) では、毎年男子と女子でメーカーが入れ替わっています。

偶数年：男子がミカサ、女子がモルテンを使用しています。

奇数年：男子がモルテン、女子がミカサを使用しています。

V.LEAGUE

V.LEAGUE の公式球はミカサです。

国際試合

FIVB の公式スポンサーであるミカサのボールが使用されています。

参照

株式会社ミカサ　HP　https://mikasasports.co.jp/company/

株式会社モルテン　HP　https://www.molten.co.jp/

広島県HP _ モルテン　https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/onlyonenoonezigyou/1172537111890.html

FIVB EVENT REGULATIONS https://www.fivb.com/en/thefivb/legal