バレーボールをプレーする上でルールは必ず知っておく必要があります。
また、試合を観戦するだけの方もルールを知っておいた方がよりバレーボールを楽しむことができます。
そこで今回は基本的なルールについて解説していきます。
基本中の基本
1 チーム 6 人でプレーを行います。1 セットあたり 25 点先取の 3 セットマッチ or 5 セットマッチ(5 セット目は 15 点先取)です。
2 つのチームは、自分達のコートにボールを落とさないように、主に腕や手を使ってボールを持たないように 3 回以内(ブロックによる接触はノーカウント)で相手コートに返球し合います。足を使用しても問題はありません。
また、ボールを返球するときはアンテナの内側を通さなければなりません。
得点の決まり方は以下の通りです。
前衛 3 人と後衛 3 人に分かれており、前衛の選手のみネット際でブロックやスパイクを打つことができます。
イン・アウトの判定
チーム構成
1 チームは 12 人までの選手と監督 1 人、アシスタントコーチ最大 2 人、チームセラピスト 1 人、ドクター 1 人のスタッフで構成することが出来きます。
FIVB世界・公式大会のシニアカテゴリーでは、14 人の選手で構成できます。ただし、その場合は 2 人のリベロを置かなければなりません。
競技エリアのルール
コートの規定
コートは 18m×9m の長方形で、最小限 3m の幅のフリーゾーンに囲まれています。
ラインの幅はすべて 5cm です。
センターラインはコートを 9m×9m となるように引くこととされています。
アタックラインはセンターラインから 3m の位置に平行に引かれています。
フリープレー空間は、競技エリアの表面から最小限 7m の高さがなければなりません。
ちなみに、FIVB 世界・公式大会では、フリーゾーンの幅はサイドラインから 5m、エンドラインから6.5m なければなりません。フリープレーエリア空間は競技エリアの表面から最小限 12.5m の高さが必要とされています。また、アタックラインはサイドラインから外側に、全長 1.75cm の破線を引き延ばされています。
ネットの規定
ネットの高さは女子が 2m24cm、男子が 2m43cm です。
アンテナはネットから 80cm 出ていますので、アンテナの先の高さは女子・男子それぞれ 3m04cm、3m23cm となります。
ちなみにバスケットゴールは 3m05cm なので、女子のアンテナの先とほぼ変わらない高さですね。
ボールの規定
円周 : 65~67 cm
重さ : 260~280 g
内気圧 : 0.30~0.325 kg/cm2
FIVB 世界大会および国内選手権、リーグ選手権では、FIVB が合意している場合を除いて、FIVB の公認したボールでないといけません。
ユニフォームの規定
ユニフォームの上下、ソックスの色とデザインはリベロを除き、統一されていなければなりません。
選手の番号は基本的には 1 から 20 までですが、人数の多い選手団ではより大きな番号をつけてもよいことになっています。バレーボールに 0 番はありません。
番号は、胸部の高さが最小限 15cm、背部の高さが最小限 20cm でなければなりません。番号の文字幅は最小限 2cm です。
チームキャプテンは、胸部の番号の下に 8cm×2cm のマークをつけなければなりません。
ちなみに、服装関係の珍ルールとして、バレーボールでは裸足で行ってもいいことになっています。ただし、なにもメリットはないので裸足はやめましょう(^^;
プレー中のルールについて
スパイク
スパイクは前衛の選手であれば、自チームのエリアのどこからでも打つことが出来ます。
一方で、後衛の選手はフロントゾーン (センターラインからアタックラインまでの 3m×6m のエリア、下記図参照) からスパイクを打つことが出来ません。ただし、フロントゾーンの後方から、つまりアタックラインの手前からジャンプを踏み切ればスパイクを打つことが出来ます。
これが通称、バックアタックと言われているものです。ちなみに、スパイクを打った後なら着地はフロントゾーンでも問題はありません。
また、リベロはスパイクを打つことが出来ません。
スパイクで特に気をつけたい点は、2 つあります。
1、相手チームのエリアにあるボールはスパイクしてはいけない。
2、リベロが上げたトスをスパイクする。リベロがアタックラインより後ろから上げたトスは問題ありませんが、フロントゾーンから上げたトスはスパイクすることが出来ません。そのため、もしリベロがフロントゾーンでトスを上げてしまったらスパイカーはジャンプせずにオーバーもしくはアンダーで相手コートにボールを返すしかないのです。
ブロック
ブロックは前衛の選手のみ行うことが出来ます。
最初の方にも記載しましたが、ブロックにおけるボールの接触は 1 回に数えません。そのため、ブロックでボールに触れた選手が続けてボールを触っても反則にはなりません。
ブロックでは相手チームのプレーを妨害しない限り、相手コートに手や腕を出しても問題ではありません。ただし、相手がスパイクを打つ前のボールは触ってはいけません。
相手のスパイクをブロックすることは許されますが、サーブはブロックしてはいけません。
サーブ
サーブは主審が笛を鳴らした後に打つことが出来ます。主審が笛を鳴らしたら、8 秒以内にサーブを打たなければなりません。
サーブを打つためのトスは 1 回しか許されません。そのため、サーブのトスはやり直しがききません。
サーブの順番はローテンション順に行っていきます。適当ではダメです。
プレー外のルール
タイムアウトについて
1 チームが使用できるタイムアウトの数は、1 セットにつき 2 回です。
1 回のタイムアウトにつき、30 秒の時間が与えられます。
タイムアウト中、選手はフリーゾーンにいなければなりません。
選手交代について
選手交代の回数は 1 チームにつき 6 回までとなります。
スターティングの選手は、1 セットにつき 1 回だけ、交代によってコートを離れることが出来ます。
そして、交代によって出場した選手は、その交代したスターティング選手とのみ 1 セットにつき 1 回まで交代することが出来ます。
例 )A がスターティング選手だとします。試合の途中に、A と B が交代し、B がコートに入ります。その後、B をもう一度ベンチに下げたい時は、A としか交代できません。ベンチの C とは交代できません。そしてこのセットはもう A も B も交代させることはできません。
基本的な反則まとめ
ダブルコンタクト(ドリブル) | 1 人の選手が連続して 2 回ボールに触れること。ただし、先程も記載しましたが、ブロックした選手がもう一度続けてボールに触れても反則ではありません。 |
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フォアヒット | 4 回以上ボールに触れてしまうこと。 |
ホールディング | ボールを長時間受け止めたり、掴んでしまうこと。 |
パッシングセンターライン | コート真ん中のセンターラインを超えてしまうこと。 |
タッチネット | ネットやアンテナに身体が触れてしまうこと。ただし、アンテナより外側のネットは触っても反則ではありません。 |
無作法行為に対する処置・罰則
無作法行為、つまりスポーツマンシップに反する行為に対する処置には 4 段階あります。
1.警告:ステージ 1 はゲームキャプテンを通じて口頭で行われる。ステージ 2 は、イエローカードが用いられ、次からペナルティとなることを示す。
2. ペナルティ:チームメンバーによる最初の無作法な行為に対して、相手チームに 1 点とサービス権を与える。(レッドカード)
3. 退場:退場となった選手はそのセットは出場することが出来ない。(イエローカードとレッドカードを一緒に出される)
4. 失格:失格となった選手はその試合は出場することが出来ない。(イエローカードとレッドカードを別々に出される)
サッカーのレッドカードとは意味合いが違うので注意しましょう。
参照
公益財団法人日本バレーボール協会 RULE BOOK