バレーボールの起こりやすいケガと処置方法・予防方法

ケガ・ストレッチ

スポーツにはケガがつきものです。

実際に私も練習中、試合中に何回もケガをしてきました。

今回は、私の実体験も含めバレーボールで起こりやすいケガとその予防方法、処置方法について解説していきます。

突き指

どんなケガ?どんな時に起こる?

突き指は、ボールや物で指を突いて、指先に大きな力が加わることによって起こるけがです。バレーボールでは、特にブロックをした際に起こりやすいケガです。

指に対してまっすぐの方向に力が働くことで、第一関節や第二関節が損傷します。 

症状は、指の腫れや痛み、動かしにくさなどがあります

すぐ冷却しよう

突き指をしたら、まず冷却をしましょう。 スポーツの現場では氷や冷却用のジェルなどを事前に準備しておく必要があります。

軽い突き指ならいいですが、痛みがひどい突き指の場合はすぐに病院に行きましょう。

また、軽いと思っていても、なかなか痛みが引かない、治らない場合は骨折・脱臼の恐れがあるので、すぐに病院に行きましょう。

予防のためにテーピングをしよう

突き指をした時や突き指を防止したいときはテーピングが一般的です。

テーピングの巻き方は、テーピングメーカーのミューラー (Mueller) の動画が分かりやすかったので載せておきます。

また、サイトであれば、これもまたテーピングメーカーですが、バトルウィン (Battlewin) が分かりやすいかと思います。→サイトはこちらから

その他、テーピングの本もありますので参考にしてみてはいかがでしょうか。

また、テーピングが合わない方はサポーターもあるので試してみてください。

肩関節痛

どんなケガ?どんな時に起こる?

バレーボールにおける肩関節障害の原因の多くはオーバーユースによるものです。

アタックの動作は野球に比べると大きく、空中で重いボールをヒットします。すると手は打点で止まってしまい、それまで動いていた肩の筋肉や腱の動きもそこで一時的にストップしてしまいます。こういった不自然な肩の使いすぎによって、肩を上げる筋肉や腱が徐々に磨耗していき、関節を安定させている腱版を損傷してしまいます。

肩関節痛を予防するには

予防としてはストレッチが効果的です。

また、肩の筋肉を強化するため2キロくらいの軽いダンベルを使ってトレーニングするのも有効です。

ストレッチやエクササイズに関して順天堂大学保健医療学部理学療法学科の動画が分かりやすかったので一例として載せておきます。

ストレッチやトレーニングと同様に、練習後に肩の熱や痛みをとることも大切です。そのため、練習後は氷嚢等で肩を冷やしましょう。

腰痛

どんなケガ?どんな時に起こる?

バレーボールにおける腰痛の原因の 1 つにレシーブの際の低い構えがあります。
腰を低く落とすために膝が先にダメージを受ける事が多く、膝関節が柔らかく使えなくなり、その分の衝撃が他の関節や筋肉に移行し、最終的に腰にダメージを負います。

また、スパイクも腰痛の原因の 1 つです。
アタッカーは身体の捻りを加えつつ、腰を大きくのけ反らしスパイクをします。右利きの選手であれば右にばかり身体を捻り続ける事になりますので、お腹や腰椎が右回旋変位していきます。
加えて反復する腰の反りが加わり、腹筋群が伸びてしまったり、腰椎の関節である椎間関節に炎症が起きることで腰痛を発症します。

腰痛を予防するには

腹筋、背筋を鍛えて、筋肉をつけると腰痛は著しく軽減します。少しずつでいいので鍛えていきましょう。

もちろん、ストレッチも有効です。これも順天堂大学保健医療学部理学療法学科の動画を一例として載せておきます。

また、日常生活において、椅子に浅く腰掛ける座り方は腰に負担がかかります。そのため、お尻が背もたれに密着するように深く腰掛けましょう。

腰が痛くなってしまったら

まず、痛みでスポーツができない場合は必ず病院に行き、治療やその後の生活・活動について指導を受けましょう。

また、ゆっくりと入浴して、ストレッチやマッサージ、ツボ刺激など腰に負担をかけない方法で血行を良くし、温めましょう。もちろんDrにストレッチ等はしないでと言われたらやらないようにして下さい。

動いていいと言われてた後も痛みがある場合はサポーターで腰を保護しましょう。

膝関節痛 (ジャンパー膝)

どんなケガ?どんな時に起こる?

ジャンパー膝は、バレーボールやバスケットボールなどにおいてジャンプ動作を長時間繰り返したり、サッカーのキック動作やダッシュなど走る動作を繰り返し行うことで起こるスポーツ障害です。
膝蓋腱や大腿四頭筋腱の炎症が原因となります。膝蓋骨の下側を押すと痛みを感じたり、膝を動かした後に痛くなることが多いです。また、スポーツの後に痛みが悪化する頻度が高いです。

膝関節痛を予防するには

運動前には十分なウォーミングアップを行い、全身の筋力の柔軟性を確保したうえでストレッチを行いましょう。反動はあまりつけずに30秒程度かけ、ゆっくりと大腿四頭筋をストレッチします。

運動後も同様のストレッチを行い筋疲労の蓄積を防止しながら、炎症を避けるためのアイシングを併用しましょう。自宅で入浴中の筋肉のマッサージや入浴後のコンディションの良いタイミングでのストレッチも有用です。

サポーターもつけてみよう

痛いときは無理せず安静にすることが第一ですが、それでも少し動きたいという方はサポーターの着用を考えてみてはいかがでしょうか。

私が実際に着用してみていいと感じたものはバウアーファインド (Bauerfeind) のサポーターです。

実際につけてみると膝がとても安定します。ただ、値段が高いのがネック、、、

捻挫

どんなケガ?どんな時に起こる?

バレーボールにおいては、スパイクやブロックの着地の際に相手の足を踏んだり、練習中にボールを踏むことで起こりやすいケガです。

症状としては、ケガをした関節の腫れ、痛みが見られます。
痛みを感じにくい靭帯もあるため、あまり痛くないから大丈夫と考えるのは危険です。

また、多くの捻挫ではケガの後1~2ヵ月くらいもすると強い痛みは取れ、日常生活に支障はなくなります。その後の症状はスポーツ活動などで負担が加わったときの痛みや腫れ、ぐらつき感などがあります。

捻挫をしたらすぐに RICE を行おう

RICE は体育の授業などで聞いたことあるのではないでしょうか。

おさらいをしておきましょう。

RICE とは

R=REST(安静): 痛む場所を動かさず、安静に過ごしましょう。弾性包帯やテーピングなどで患部の固定も行いましょう。

I=ICE(冷却): 氷や冷水などで患部を冷やします。ただし、氷などを直接、長い時間皮膚にあてたままにしておくと、しもやけになる恐れがあるため、必ずビニール袋などに入れた上からタオルや布などでくるんであてましょう。

C=COMPRESSION(圧迫): 腫れがひどい場合は、内出血が多いことが考えられるため、それを抑えるために包帯などで軽く圧迫します。ただし、長時間強く圧迫しすぎると血液循環が悪くなってしまうため、あまり強く圧迫しすぎず、数時間ごとに巻き替えるようにしましょう。

E=ELEVATION(挙上): 腫れや内出血、うっ血などを防ぐために、患部を心臓より高い位置に挙げておきます。横になってクッションやイスに足を乗せておくといいでしょう。

予防のためにサポーターをしよう

1回捻挫をすると癖になって何回も捻挫する方がいます。また、同じ捻挫をするのが怖いという方もいるでしょう。

そのような方達は、サポーターをつけることをお勧めします。

私だけでしょうか。足首サポーターをすると足裏が痛くなるのは、、、

擦り傷

バレーボールをやっていると避けられないキズ

バレーボールでは、フライング等の際に床と皮膚が擦れて起こるケガです。

キズは比較的浅いことが多いですが、神経が皮膚の表面に多いためにヒリヒリと痛みます。

擦り傷の痕は残り続けるの?

キズが治った後も、皮膚が茶色くなることもあるため、女性は特に嫌なキズなのではないでしょうか。

ただ、日本創傷外科学会によると茶色い傷の痕もレーザーなどで治療できる可能性はあるみたいです。

キズの痕が気になる方は一度皮膚科に相談してみてはいかがでしょうか。

番外編 足の攣り(こむら返り)

ケガと定義するかどうか迷いますが、バレーボールの試合中に起こる事象として、足の攣り(こむら返り)が挙げられます。

足が攣る 3 つの原因

足の攣りは、主にふくらはぎの筋肉が異常に収縮して、痙攣(けいれん)を起こすことで起こります。

原因は以下の 3 つです。

ミネラルバランスの乱れ

水分不足

ストレッチ不足

そのため、運動中はこまめにスポーツドリンクなどで水分とミネラルの摂取を行いましょう。

また、運動前にミネラル豊富なバナナを摂取することも有効な手段です。

プレー中に足が攣ったら

足が攣った時は患部を伸ばしましょう。ただし、無理やり一気に伸ばすと筋肉が損傷し、肉離れを起こすことがあります。慎重に、ゆっくり伸ばしてください。

また、薬も活用してみましょう。こむら返りに効く薬として、漢方薬の芍薬甘草湯があります。平均効果発現時間が6分と即効性があり、持続時間は約4〜6時間であるため、攣った時にはもちろんのこと、攣る予防としても効果的ではないでしょうか。

番外編2 熱中症

これもまた、ケガという括りではありませんが、スポーツ中のアクシデントとして熱中症は頻繁に起こります。

最近は、地球温暖化・異常気象により気温の高い日が多いため、熱中症のリスクは大きくなってきています。その一方で、昔に比べると熱中症に関するテレビや書籍が増えたことで、理解が深まり、対処法をご存じの方も多いかと思います。

今までのケガは命にかかわることは少ないですが、熱中症は重症だと命にかかわります。再度おさらいをして、熱中症の予防方法・対処方法をしっかりできるようにしましょう。

どんな症状が出る?

熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなる病気のことです。

症状としては、以下の通りです。

軽症 → 現場で対応可能

立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる)

筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じるこむら返り)

大量の発汗

中等症 → 病院への搬送が必要

頭痛

気分の不快

吐き気

嘔吐

倦怠感

虚脱感

重症 → 入院し集中治療が必要

意識障害

けいれん

手足の運動障害

高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)

どのように対処したらいい?

涼しいところに移動させ、衣類を脱がせて、体内の熱を外に出します。さらに、露出させた皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などで仰いだりしましょう。また、首やわきの下、太ももの付け根には太い血管が通っているため、そこを氷嚢で冷やし、体温を下げるのも効果的です。

そして、OS-1やスポーツドリンクを飲ませましょう。

参照

日本整形外科学会 _ 突き指 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/jammed_finger.html

日本骨折治療学会 _ 突き指 https://www.jsfr.jp/ippan/condition/ip27.html

丸太町リハビリテーションクリニック _ ジャンパー膝 http://www.rakuwa.or.jp/clinic/marutareha/reha_shikkan/jamperhiza.html

日本創傷外科学会 _ 擦り傷 https://www.jsswc.or.jp/general/surikizu.html

町田市医師会 _ こむら返り https://www.machida.tokyo.med.or.jp/?page_id=14661

全日本病院協会 _「熱中症について」 https://www.ajha.or.jp/guide/23.html

JVA _ 怪我の予防と対処 https://www.jva.or.jp/play/health_care/

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